kananaの日記

名前変わりました。

「脳内ポイズンベリー」

私用で久しぶりに手紙を書く機会があり、言葉の出てこなさに唖然としました。やっぱり日頃カルテとか簡略化するから、文章を書いてるようで書いてないのだな…。

久しぶりの3連休、小旅行をしているのですが、前から読みたかった「脳内ポイズンベリー」ようやく読めました。水城せとなさんの「失恋ショコラティエ」はサエコさんの生き様が好きで、よく読み返しています。それはさておき。
私がここ3年くらい考えている、「理性が選ぶ相手」か「本能が選ぶ相手」か、に、ひとつの結論を見た気がします。いまこの時期に読めてよかったと思う。

4巻からラストまでの展開は、私にはものすごく、わかってしまった。主人公いちこさんの気持ち。普段あったかいぬるま湯に浸かっていて、別段不自由もなく暮らしていた日常が、自分以外の人の手に引っ張り上げられて変わっていく感じ。自分で選んだことだから後悔しない、一度きりの人生だから気持ちの高鳴る方へ。自分を褒めてあげたくなる選択をした直後から、不協和音続きの現実。感覚で選んだ気持ちが徐々に冷めていく。オセロが次々裏返っていくように。
なにが悪かったのか。自分ではだめなのか。初めて自分以外の相手が去っていった理由に思いを馳せる。
選択自体は、きっといちこさんも後悔はしていないのだろうと思う。自分で決めた選択の果てに傷ついたとしても。そもそも選択の果てに、何も未来を思い描いていなかったことを、思い知る。

久しぶり過ぎて、上手くまとめられないけれど。私にはよく、わかるのだ。
一緒にいて、一緒にいる自分を嫌いになってしまいそうな相手を、選んではいけない。相手の大事なものごと、例えば家族や夢ごと受け入れられない相手を、選んではいけない。周囲に祝福される自分が想像できない相手を、選んではいけない。相手が、自分が笑っている時だけで、考えてはいけない。
その先にある結婚という現実は、私も体感していないからわからないけれど、いつかこの話の続きが書けるのではないかと思う。