kananaの日記

名前変わりました。

10月13日。理学療法士でよかったこと。

母が休みだったので、

病院に行ったり買い物に行ったりと1日外出。

夕方は、祖母が入所している特養へ。

ちなみに祖父は、すぐ隣のケアハウスに入居しているので、

祖母のところへ行けば祖父にも会えるという形式。

 

着いたら祖母は寝たまま祖父といたので、

現役の看護師と理学療法士の私は、すぐ起こしにかかる笑。

祖母は病前の性格を反映してか、まぁ素直ではなく。

一応残しておくと、昨年8月に倒れてから保存療法のまま、

ICUと短期の回復期と、グループホームを経由して今年の2月から特養に入所。

ADLは全介助で、言語指示が入りにくいので協力も得られにくい。

麻痺側は右で、上下肢とも弛緩。感覚も多分ほぼなし。反射もなし。

視覚からの状況判断はいいのだけど、気分のムラがかなり激しい、たまに手も出る、

一言で言うと、一年目のセラピストの壁になりそうな患者さん。

家族だからといって、機嫌がいいわけではないのが微妙なところ。

2年目で担当になっても、だいぶ荷が重いかなぁ。

少なくとも、私が担当だったら、多分リハの進まなさに頭を抱えたいレベル。

先輩と、先生にお伺いを立てまくりながら毎日向かい合うことになりそう。

 病識も多分なくて、リハへの意欲もまるでないからね。

 

そんな状態で今日もいつも通り面会に行ったら、

車椅子にトランスするとなんだか妙にそわそわしてる。

トイレに行く?と声をかけると、うん!!と。

ちなみに今までは、回復期にいるときに一度だけOTさんがトイレに座らせたとな。

私が千葉に来てから、何度か立位練習をしていたので(めっちゃ長下肢装具が欲しかったー)、

母もいることだしと、2人でトイレへ。

テープ止めのオムツなので、わかる人にはわかるあのテープと格闘しながら、

無事にトイレ成功。母がいたので、処理もお手の物。

終わった後のオムツ履きも立位で。

何度か膝折れそうになったけど、そこはPTとしての面子にかけて。

終わった後、妙に誇らしげな祖母と、嬉しそうな祖父と母を見ていると、

私にとってはいつもの当たり前の光景でも、

少し、少しだけ、あの頃トイレの外で待っていた、ご家族さんの気持ちがわかった気がする。

 

当たり前に、ありがとう、を受け取っていたけれど、

ありがとう、に込めた気持ち。

これまでの苦労が、心労が報われる気がするような、

何かあった時に延命をどうしますかと言われ、生かしていてよかったんだと、思えるような気持ち。

少しだけ、わかったような気がして。

あの頃、もっと受け取れていたら、もっとご家族さんに寄り添えていたんじゃないかって、

少しだけ悔しさを含みながら。

これから働く時、何度でも思える思い出したい出来事でした。

勿論それだけで満足する気はなくて、

今度、母と一緒に祖父母を車に乗せて、外出する予定。

 

母が看護師で、今でも現役でいてくれてるからこそなのだけど、

言わないけれど、母も同じように思ってくれているからこそだなぁと思うと、

高いローンを払いながら、しんどい時も辞めずに歩き続けて来て、

理学療法士でよかったなぁと、思える日でした。

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写真は、爪を切っている母と祖母。

気になっちゃって仕方ないらしい笑。